マイコプラズマ肺炎とは?原因・症状・予防方法など紹介! medical column
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マイコプラズマ肺炎とは?原因・症状・予防方法など紹介!
肺炎のほとんどはウイルスや細菌などによって発症しますが、肺炎の種類のひとつにマイコプラズマ肺炎というものがあります。マイコプラズマという名称は、耳にされたことがある方も多いでしょう。
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より「マイコプラズマ肺炎」をテーマにお届けしていきます。マイコプラズマ肺炎の症状や原因、予防方法などを紹介しますので、ぜひご覧ください。
マイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマ肺炎とは、マイコプラズマという病原体によって引き起こされる肺炎であり、肺炎全体の10%から20%程度がマイコプラズマ肺炎と言われています。そもそもマイコプラズマは、細菌のひとつであり、肺炎だけでなく風邪や気管支炎などを引き起こします。
小児を中心に流行することが知られていますが、大人もかかる病気であり、大人は子供と比べて症状が重くなりやすい傾向があります。マイコプラズマ肺炎は年間を通じて発生しますが、例年11月から12月の冬場に患者数がやや増えます。
マイコプラズマ肺炎の症状
マイコプラズマ肺炎の症状としては、発熱・全身倦怠感・頭痛・咳が挙げられます。マイコプラズマ肺炎の特徴は発熱と咳であり、咳は痰を伴わない乾いた咳(乾性咳嗽)があらわれます。マイコプラズマ肺炎の潜伏期間は2~3週間と比較的長く、発熱や頭痛などの初発症状が出てから3~5日後に咳がみられます。咳は解熱した後も3~4週間程度続く場合もあります。
マイコプラズマ肺炎の合併症について
マイコプラズマ肺炎の合併症としては、無菌性髄膜炎、脳炎などの中枢神経系症状、中耳炎などが挙げられます。
マイコプラズマ肺炎の原因
マイコプラズマ肺炎の病原体はマイコプラズマであるとお伝えしてきましたが、患者の咳やくしゃみなどに含まれる病原体による飛沫感染が原因経路として挙げられます。また、病原体に付着した手で顔を触ったりして感染する接触感染も挙げられます。口などから気管に菌が侵入すれば咳や痰と絡めて排出しますが、それでも肺に侵入してしまう場合に、マイコプラズマ肺炎は発症します。
マイコプラズマ肺炎の予防方法?
マイコプラズマ肺炎の感染経路は前項でお伝えしたとおりですが、これは風邪やインフルエンザなどの感染症と同じですので、手洗いうがい、マスクの着用、人混みを避けるといった基本的な感染症予防が大切になってきます。
マイコプラズマ肺炎の治療方法
マイコプラズマ肺炎の治療としては、マイコプラズマは細菌であるため抗生物質によって治療をおこないます。しかし、マイコプラズマに効く抗菌薬は限られており、マクロライド系抗菌薬・テトラサイクリン系抗菌薬・ニューキノロン系抗菌薬が使用されます。この中では、マクロライド系抗菌薬の使用が一般的です。体内の酸素が低下している場合であれば、酸素療法がおこなわれます。
マイコプラズマ肺炎の検査
マイコプラズマ肺炎は、呼吸音の聴診・胸部レントゲン写真・血液検査・迅速検査などで診断されます。迅速検査では、のどを綿棒でぬぐい、その液体を用いてマイコプラズマの有無を調べます。
まとめ:マイコプラズマ肺炎とは?原因・症状・予防方法など紹介!
いかがでしたか?今回の内容としては、
・マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという病原体によって引き起こされる肺炎である
・マイコプラズマ肺炎の症状は、発熱・全身倦怠感・頭痛・咳が挙げられる
・マイコプラズマ肺炎は飛沫感染、接触感染が感染経路であり、他の感染症と同様に手洗いうがいやマスクの着用が予防になる
・マイコプラズマ肺炎は、抗生物質によって治療をおこなう
以上の点が重要なポイントでした。長く乾いた咳が出る場合や、発熱をした際には注意深く経過を観察し、医療機関に受診しましょう。