睡眠時無呼吸症候群外来 sleep apnea syndrome
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SASとは?
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群 (Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは、10秒以上呼吸が止まってしまうことを無呼吸といい、睡眠時に無呼吸が1時間に5回以上、あるいは7時間の睡眠中に30回以上の無呼吸がある状態を、睡眠時無呼吸症候群といいます。
睡眠時無呼吸症候群の主な症状としては、イビキ、昼間の眠気・倦怠感、熟眠感の欠如、起床時の頭痛、睡眠中の頻尿などがありますが、適切に診断と治療を行った場合、多くの方でこれらの症状が改善されます。
また睡眠時無呼吸症候群の患者さんは高血圧、心血管病、不整脈とも密接に関連していますので放置すると生命の危険に及ぶこともあります。
昼間の眠気により睡眠時無呼吸症候群の4割が居眠り運転を経験していることも明らかになっています。
未治療で放置すると危険がいっぱい
SAS患者のほとんどの人が生活習慣病を患っています。
重度のSAS患者の8年後の生存率は約63%というショッキングな数字も出ています。
SASの検査・治療方法
一般的な検査の流れ
※1 簡易PSG検査
なお、酸素濃度測定のため、手指・爪にネイル等をされている方は、はずして検査をお受けください。
健康保険適用で、3割負担の方の場合は4,000円程度です。
※2 精密PSG検査
治療方法
CPAP(シーパップ)療法
眠る時に鼻マスクを装着する簡単な治療法です。一定の圧力の空気を鼻マスクに送り、マスクを介して常に空気を送ることで気道を広げ、無呼吸を防ぎます。投薬や手術などと違って身体への負担はほとんどありません。 また、降圧(血圧を下げる)効果の報告もあります。
睡眠時無呼吸症候群の治療の中で最も有効とされている治療法です。 寝るときに鼻マスクをつけ、そこに一定の風圧の空気を送り込むことで気道を広げ、呼吸が止まってしまうのを防ぐというものです。
CPAP治療をすることで
- ① 無呼吸・低呼吸、いびきの消失
CPAP療法は圧力をかけた空気を鼻から送り込むことで気道が広がる為、これまでの閉塞による無呼吸低呼吸、いびきが改善されます。患者さんばかりでなく、ご家族の方にとっても快適な睡眠が得られます。
- ② 低酸素血症、高炭酸ガス血症などの改善
睡眠中の無呼吸・低呼吸は、血液中の酸素濃度を下げる(低酸素血症)だけでなく、 肺胞での酸素と二酸化炭素の交換に支障を来します(高炭酸ガス血症)。CPAP 療法により、睡眠中も酸素が取り入れられるようになるので、これらの症状が改善されます。
- ③ 睡眠の質の向上
無呼吸・低呼吸の状態が続くと、眠りが浅い状態となり、睡眠時間をしっかり取ったとしても、 実際は熟睡できていません。そのため、朝の目覚ても熟睡感がなく、日中の眠気に繋がります。CPAP を使うことで、質の良い本来の睡眠が得られ、これらの症状が改善されます。
- ④ 高血圧や不整脈などの改善
無呼吸・低呼吸により、乱れていた自律神経の日内変動が改善されていくことで、身体の諸症状の改善に繋がり、 突然死を予防します。
治療費の目安
初診 | 約4,000円(簡易PSG検査実施) |
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入院 | PSG精密検査 約50,000円(例:板倉病院等) |
CPAP療法 | 約5,000円/月 ※健康保険適用時の自己負担金(3割負担の方) |