肺の働きや仕組み|肺機能低下による症状について medical column
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肺の働きや仕組み|肺機能低下による症状について
肺は呼吸で酸素と二酸化炭素の交換をおこなっている臓器であり、皆さんもご存じのとおり左右にあります。では、この肺は具体的にどのような働きと仕組みを持ち、その機能が低下した場合にはどのような症状があらわれるのでしょうか?
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より、肺の機能やそれが低下した場合に起こる症状をテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。
肺の働きや仕組み
肺は空気中の酸素を取り入れて、いらなくなった二酸化炭素を排出しています。肺の力だけでは、空気を吸ったり吐いたりすることはできず、肋骨の間の筋肉と横隔膜の動きによってそれが行われています。息を吸う時には、肋骨の間の筋肉が伸びて胸壁が拡がり、肺もふくらんで空気が入ります。逆に息を吐くときには、肋骨の間の筋肉と胸壁が縮み、肺も押されて縮み、空気が押し出されます。
肺に筋肉はあるのか?
前項で肺の力だけでは空気を吸ったり吐いたりすることはできないとお伝えしましたが、心臓が拍動するために働く心筋のような筋肉は肺にないため、それ自体で収縮・拡張ができないのです。
呼吸筋について
呼吸に使われる筋肉のことを呼吸筋と呼び、主な呼吸筋は横隔膜と肋間筋です。呼吸筋を鍛えるトレーニングやストレッチ、呼吸法などがありますので、呼吸を楽にしたい、良い呼吸を手に入れたいという方はこれらをチェックすると良いでしょう。
肺胞について
鼻や口から入った空気は喉頭を通り気管支に入ります。気管は左右の肺のなかに入ると2つに分かれた気管支になり、さらに分かれて肺胞と呼ばれる空気が入った小さな袋があります。ガス交換が行われているのは、肺胞の内側の実質と呼ばれる部分になります。
酸素はなぜ必要なのか?
生きるために必要なエネルギーは食事からとっているわけですが、食べ物は消化液などによって分解されて、ブドウ糖がエネルギーのもとになっています。このブドウ糖と酸素が結びつくことでエネルギーが生まれ、そのあと二酸化炭素ができるわけですが、二酸化炭素は体内にあると有害であるため、呼吸によって体外に排出しています。
肺機能低下による症状
肺機能が低下する原因はタバコの煙などを長期にわたって吸入することが挙げられ、肺機能の低下によって下記のような症状があらわれます。
・息苦しさや息切れ
・咳
・痰 など
タバコの煙によって黒く汚れた肺はほとんど元に戻ることはないため、喫煙されている方はなるべく早い段階で禁煙することが望まれます。また、肺の生活習慣病とも呼ばれるCOPDは、喫煙年数に比例して発症リスクは高まります。
高齢と呼吸の関係について
高齢になると全身の筋肉が衰えていきますが、呼吸に関わる筋肉の働きも低下します。そして、肺の中で呼吸をするときに使われる肺胞の数は減り、弾力性も失われるため空気を取り込む量は減少する傾向にあります。
まとめ:肺の働きや仕組み|肺機能低下による症状について
いかがでしたか?今回の内容としては、
・肺は空気中の酸素を取り入れて、いらなくなった二酸化炭素を排出している
・肺の力だけでは、空気を吸ったり吐いたりすることはできず、肋骨の間の筋肉と横隔膜の動きによっておこなわれている
・ガス交換が行われているのは、肺胞の内側の実質と呼ばれる部分である
・肺機能の低下によって、息切れ・咳・痰といった症状があらわれる
以上の点が重要なポイントでした。肺は呼吸に関わる臓器ですが、なんだか息苦しい…呼吸がするのが大変という場合には、呼吸器内科を受診すると良いでしょう。