糖尿病患者が知るべきインスリンとは?インスリン療法も解説! medical column
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糖尿病患者が知るべきインスリンとは?インスリン療法も解説!
糖尿病は血糖値が慢性的に高くなる病気ですが、この血糖値を調節する役割があるのがインスリンです。糖尿病患者さんはインスリンという言葉を耳にする機会は多くなるかと思いますが、一体このインスリンというのはどのようなものなのでしょうか?
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋より、糖尿病患者が知るべきインスリンをテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。
糖尿病患者が知るべきインスリンとは?
インスリンは、糖尿病治療において極めて重要な役割を果たすホルモンです。インスリンは膵臓から分泌され、血糖値を調節する役割を担っています。食事を摂ると、血液中に糖分が増加しますが、インスリンがその糖分を細胞に取り込み、エネルギーとして利用できるようにします。
しかし、糖尿病患者では、このインスリンの分泌や作用が正常に機能しないため、血糖値が高くなってしまいます。
インスリンが不足する原因
糖尿病には、1型糖尿病と2型糖尿病の2種類がありますが、インスリンが不足する原因はこれらのタイプによって異なります。
1型糖尿病: 免疫系が誤って膵臓のインスリンを分泌する細胞を攻撃し、破壊してしまいます。このため、インスリンの分泌ができなくなってしまいます。
2型糖尿病: 遺伝的要因と環境的要因が重なることで、インスリンの働きが弱くなり、血糖値を効果的に下げることができなくなります。また、インスリンは作られていても、インスリン抵抗性といって、インスリンの作用が十分に発揮できないこともあります。
インスリン療法の基本
インスリン療法は、インスリンの不足や抵抗性を補うために、外部からインスリンを投与する治療法です。糖尿病患者の治療において、特に1型糖尿病ではインスリン療法が必須とされますが、2型糖尿病でも血糖コントロールが困難な場合には、インスリン療法が行われることがあります。
インスリン療法の方法
インスリン療法は、患者のライフスタイルや病状に応じて、さまざまな方法で行われます。
インスリン注射は、最も一般的な方法で、皮下注射(皮膚と筋肉の間にある皮下組織に注射)によりインスリンを体内に投与します。インスリンポンプ療法は、小型のポンプを装着し、1日を通して一定量のインスリンを自動的に投与する方法です。
インスリン療法の注意点
インスリン療法は効果的な治療法ですが、いくつかの注意点があります。続いて、それらについて見ていきましょう。
低血糖のリスク
インスリン療法の最大のリスクは、低血糖です。インスリンが効きすぎると、血糖値が正常値以下に下がり、冷や汗や動悸、けいれんや意識障害などの症状を引き起こすことがあります。低血糖を防ぐためには、食事のタイミングや量に注意し、血糖値を定期的に測定することが重要です。
インスリン保存の注意点
未使用では、冷蔵庫に保管(2度~8度)し、冷気の吹き出し口付近ですと凍結の恐れがありますので、避けてください。開封したら常温のまま保存します。また、高温の場所や直射日光は避けましょう。
インスリン療法を受ける患者へのアドバイス
インスリン療法を行う患者にとって、日常生活の中での管理が非常に重要です。
食事と運動のバランス
食事は血糖値に大きな影響を与えるため、食事の質や量に気を配ることが求められます。また、運動は血糖値を下げる効果があるため、適度な運動を日常に取り入れることが推奨されます。
定期的な血糖値のモニタリング
インスリン療法を効果的に行うためには、定期的に血糖値を測定し、そのデータをもとにインスリンの投与量を調整することが重要です。血糖値の変動を把握することで、より効果的な治療を行うことが可能になります。
医師との連携
インスリン療法は、医師の指導のもとで行う必要があります。定期的に医師の診察を受け、自分の状態を把握し、治療方針を確認することが大切です。また、体調の変化や副作用が現れた場合は、速やかに医師に相談しましょう。
まとめ:糖尿病患者が知るべきインスリンとは?インスリン療法も解説!
いかがでしたか?今回の内容としては、
・インスリンは血糖値を調節する重要なホルモンである
・インスリン療法は、1型糖尿病患者に必須であり、2型糖尿病患者にも行われることがある
・インスリン療法は低血糖のリスクがあるため、食事と運動のバランスを保ち、定期的な血糖値のモニタリングが重要
・医師との連携を密にし、適切な治療を続けることが、糖尿病管理の成功につながる
以上の点が重要なポイントでした。