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喘息発作が起こった際の対処法について
喘息発作は、気道が急激に狭まり、呼吸が困難になる状態です。発作は突然起こることが多く、迅速かつ適切な対処が求められます。喘息患者やその家族、周囲の人々が発作時の対処法を理解し、実行することで、症状の悪化を防ぐことが可能です。
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋より、喘息発作が起こった際の対処法をテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。
喘息発作の初期兆候について
喘息発作は、初期段階で早期に発見することが重要です。初期症状には、わずかな咳や喘鳴、胸の圧迫感、息苦しさなどがあります。これらの症状が現れた時点で、迅速に対応することで、重篤な発作への進行を防ぐことができます。
症状の重さを確認する方法
気道の程度を確認するためには、ピークフローメーターを使用することが推奨されます。この機器は、息を強く吐き出す力を測定し、気道の状態を数値で示すものです。通常の値と比べて低下している場合などで、客観的に喘息の状態を確認することができます。
喘息発作が起こった際の対処法について
続いて、喘息発作が起こった際の対処法について見ていきましょう。
吸入薬の使用
喘息発作が発生した際、重要なのは速やかに短時間作用性β2刺激薬を吸入することです。喘息発作には、小発作・中発作・大発作があり、小発作は軽い喘鳴があるものの、普通に会話ができ、意識が正常な状態です。小発作で1度吸入しても症状の改善が不十分な場合は20分後に再度吸入します。それでもよくならなければ、また20分後に吸入します。
中発作は、意識はあるものの会話がやや困難であり、横になれないほどの息苦しさがある場合で、安静にして薬を使いながら様子を見て、症状が落ち着かない場合迷わず受診しましょう。
大発作は、動けないほど苦しく、会話も困難で歩行も難しいレベルであり、危険な状態です。そのため、周囲の協力を得ながらすぐに救急車を呼びましょう。また、救急車を呼ぶ間も吸入することを忘れないでください。
呼吸を楽にする姿勢について
息切れが強くなって苦しくなった場合には、呼吸を楽にするための姿勢も重要です。座った状態でデーブルがあれば、ひじをついて、体を前に傾け、うつぶせになると楽になります。仰向けで寝ているときであれば、大きめの枕やクッションを膝のしたに入れて膝を曲げ、頭を上げると楽になります。横向きであれば、枕やクッションを利用して、苦しくない向きになり、安定させましょう。
喘息発作の予防と日常生活での注意点
続いて、喘息発作の予防と日常生活での注意点ついて見ていきましょう。
発作の予防策
喘息発作を予防するためには、日常的な管理が不可欠です。定期的な通院や、医師から処方された予防薬の適切な使用が基本となります。また、発作の引き金となるアレルゲンや環境要因(花粉、ダニ、ペットの毛、タバコの煙など)を避けることも重要です。
そのほか、ピークフローメーターを使用した日常の呼吸状態のモニタリングや、症状が悪化した場合の行動計画を明確にしておくことで、突然の発作に対処しやすくなります。
発作後のケアについて
喘息発作後は、適切なフォローアップが必要です。発作が治まった後も、症状が再発しないように、医師の指示に従って治療を継続することが重要です。また、発作が頻発する場合や症状が悪化する場合は、治療計画の見直しが必要です。医師に相談し、必要に応じて治療内容を調整することで、今後の発作を予防することができます。
喘息発作時の周囲のサポートについて
喘息発作時、家族や友人のサポートは非常に重要です。周囲の人々が発作の兆候を認識し、迅速に対応できるよう、基本的な対処法を共有しておくことが望まれます。特に、吸入薬の使用方法や、発作時の姿勢、緊急連絡先の確認など、事前に話し合っておくことが大切です。また、冷静な対応が求められるため、普段から発作時のシミュレーションを行うことも有効です。
まとめ:喘息発作が起こった際の対処法について
いかがでしたか?今回の内容としては、
・喘息発作の初期兆候を早期に認識し、迅速な対応が重要
・発作時には、吸入薬の使用、呼吸を楽にする姿勢、医療機関への連絡が基本
・発作を予防するためには、日常の管理と医師との連携が欠かせない
・周囲のサポートが得られる環境をつくること
以上の点が重要なポイントでした。