マイコプラズマ肺炎は子供から大人にうつるのか? medical column
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マイコプラズマ肺炎は子供から大人にうつるのか?
2024年大流行となったマイコプラズマ肺炎。マイコプラズマ肺炎は、通称「歩く肺炎」とも呼ばれ、知らぬ間に感染を拡げてしまう場合がある病気です。一般的にマイコプラズマ肺炎は子供の病気と思われていますが、子供から大人にうつることはあるのでしょうか?
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋より、マイコプラズマ肺炎は子供から大人にうつるのか?というテーマでお届けしていきますので、ぜひご覧ください。
マイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマ肺炎は、細菌の一種であるマイコプラズマが原因で引き起こされる肺炎の一種です。マイコプラズマ肺炎は、主に飛沫感染を通じて広がり、咳やくしゃみによってウイルスが拡散されます。そのため、家族内や学校といった場所での感染が問題となることが多いです。
マイコプラズマ肺炎の症状
マイコプラズマ肺炎の症状は、一般的な風邪と似ているため、初期段階での区別が難しいことがあります。典型的な症状としては、次のようなものが挙げられます。持続する乾いた咳・発熱(軽度から中等度)・喉の痛みや不快感・頭痛や全身の倦怠感
これらの症状が長期間続く場合、マイコプラズマ肺炎の可能性があるため、医療機関での診察が推奨されます。ちなみに、マイコプラズマ肺炎は症状が出ても風邪と判断して出歩く患者が多いために、歩く肺炎とも言われています。
マイコプラズマ肺炎は子供がかかりやすい?
例年、マイコプラズマ肺炎の感染者の約80%は14歳以下とされており、子供がかかりやすい病気であると言えます。ただし、幼児・学童期・青年期を中心としながらも、全年齢で1年を通して報告があります。
マイコプラズマ肺炎は子供から大人にうつるのか?
マイコプラズマ肺炎は、子供から大人にうつる可能性が十分にあります。特に、家庭内や学校、保育所といった環境では、密な接触があるため、感染が広がりやすいです。子供が感染した場合、親や兄弟、教師といった大人にも感染が広がることが考えられます。
ただし、マイコプラズマ肺炎は、インフルエンザや麻疹ほど感染力が強いわけではありません。接触が濃厚でない限り、すぐに感染するリスクは低いですが、咳やくしゃみの飛沫に含まれるウイルスを吸い込むことで感染する可能性はあります。特に、免疫力が低下している大人や高齢者の場合、感染のリスクが高まるため、注意が必要です。
感染予防のためにできること
マイコプラズマ肺炎の感染を予防するためには、基本的な衛生対策が重要です。例えば、手洗いやうがいを徹底すること、咳エチケットを守ることが推奨されます。さらに、感染が疑われる場合には、早めに医療機関を受診し、感染を広げないようにすることも大切です。
特に家庭内で感染者が出た場合、マスクの着用や部屋の換気を心がけ、共有するタオルや食器を分けることが効果的です。また、子供が感染した場合、大人が無意識のうちに感染していることもあるため、家族全員で健康状態を確認することが重要です。
大人がマイコプラズマ肺炎に感染した場合の症状
大人がマイコプラズマ肺炎に感染した場合、子供と同様に、乾いた咳や発熱といった症状が見られます。ただし、大人の場合、症状が軽度で済むこともありますが、治療が遅れると長引くことが多く、肺炎に進行するリスクもあります。
また、持病がある場合や免疫力が低下している場合には、症状が重篤化する可能性があるため、早めの診断と治療が重要です。
マイコプラズマ肺炎の治療方法
マイコプラズマ肺炎は、ウイルスではなく細菌によって引き起こされるため、マクロライド系などの抗生物質による治療が有効です。医師の指示に従い、処方された薬を全て飲み切ることが重要です。
また、症状を和らげるための対症療法として、咳止めの薬を使用することがありますが、これらはあくまで症状を抑えるためのものであり、感染自体を治すものではありません。しっかりと休息を取り、水分を多く摂ることも回復を促進するために必要です。
まとめ:マイコプラズマ肺炎は子供から大人にうつるのか?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・飛沫感染が主な感染経路であり、家庭内や学校で広がりやすい
・マイコプラズマ肺炎は子供から大人にうつる可能性がある
・大人が感染すると症状が軽度であることもあるが、長引く場合がある
・感染予防には、手洗い、うがい、咳エチケットが有効
・抗生物質による治療が一般的である
以上の点が重要なポイントでした。マイコプラズマ肺炎は14歳以下の子供がかかりやすい病気であるものの、家庭内感染などで子供から大人にうつる場合もあります。免疫力が低下している人や持病のある人は、重症化しやすいため注意しましょう。