大人も注意すべき溶連菌の症状や原因について 船橋市の内科、つばさ在宅クリニック西船橋

溶連菌感染症とは？

溶連菌感染症は、溶連菌（溶血性連鎖球菌）という細菌が原因で引き起こされる感染症です。この細菌は、呼吸器や皮膚に感染し、急性咽頭炎や扁桃炎、皮膚の発疹などを引き起こします。溶連菌感染症は、一般的には小児に多く見られますが、大人にも感染する可能性があります。

特に大人では、症状が軽微であったり、風邪の症状と勘違いされやすいため、放置されるケースも少なくありません。しかし、治療が遅れると合併症を引き起こすことがあるため、早期の診断と治療が重要です。

大人がかかる溶連菌の主な症状

溶連菌感染症の症状は、年齢や個々の体調によって異なりますが、大人の場合は次のような症状が現れることが多いです。

喉の痛みと発熱

最も一般的な症状は、喉の強い痛みと発熱です。喉の痛みは、急性咽頭炎や扁桃炎に伴うもので、特に飲み込む際に強く感じます。また、高熱が数日間続くことがあり、体のだるさや倦怠感を伴うことが多いです。

発疹

一部の人は、体に発疹が現れることがあります。この発疹は、いわゆる「猩紅熱（しょうこうねつ）」と呼ばれ、皮膚が赤くなり、ザラザラとした手触りが特徴です。

頭痛や吐き気

溶連菌感染症の発症初期には、頭痛や吐き気、嘔吐が現れることもあります。

関節の痛み

溶連菌に感染した大人の中には、関節痛を訴える人もいます。特に膝や肘などの大きな関節に痛みが現れ、動かすのが辛くなることがあります。

溶連菌感染の感染経路

溶連菌感染症の感染経路は主に飛沫感染であり、感染者がくしゃみや咳をする際に飛び散った細菌を吸い込むことで感染します。また、感染者と密接な接触があった場合や、細菌が付着した物に触れた後に口や鼻を触ることで感染が広がることもあります。

特に家族や職場で感染が広がりやすいため、溶連菌に感染した人がいる場合は、手洗いやマスクの着用を徹底し、感染拡大を防ぐことが重要です。

溶連菌感染の合併症

溶連菌感染症は、適切に治療すれば数日で回復することが多いですが、放置すると深刻な合併症を引き起こすことがあります。特に大人の場合、症状が軽いために病院に行かず、自然治癒を期待するケースもありますが、以下の合併症に注意が必要です。

リウマチ熱

溶連菌感染が適切に治療されない場合、免疫系が自己組織を攻撃することでリウマチ熱を引き起こすことがあります。リウマチ熱の症状としては、発熱・関節の痛みや腫れ・胸痛・動悸などが挙げられます。

腎炎

溶連菌が原因で、腎臓が炎症を起こすことがあります。これは「急性糸球体腎炎」と呼ばれ、血尿や浮腫、血圧の上昇などの症状が現れます。

扁桃周囲膿瘍

溶連菌感染が喉に広がり、膿が溜まる「扁桃周囲膿瘍」を引き起こすことがあります。これにより喉の腫れや強い痛みが生じ、飲み込むことが困難になることがあります。

溶連菌感染症の予防方法

大人が溶連菌感染を防ぐためには、以下の予防策を徹底することが大切です。特に、家庭や職場で感染が疑われる場合は、日常的な衛生管理が重要です。

手洗いの徹底

感染予防の基本は手洗いです。外出後や食事前、トイレの後には必ず手を石鹸でよく洗いましょう。特に感染者がいる場合は、手洗いを徹底することで感染を防ぐことができます。

マスクの着用

飛沫感染を防ぐために、公共の場ではマスクを着用することが推奨されます。特に感染が疑われる場合や、感染者と接触する可能性がある場合には、マスクの着用が効果的です。

免疫力を高める

日常的な健康管理も重要です。十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動を行うことで、免疫力を高め、溶連菌感染に対する抵抗力を強化しましょう。

まとめ：大人も注意すべき溶連菌の症状や原因について

いかがでしたか？今回の内容としては、
・溶連菌感染症は、大人でも注意が必要な病気
・主な症状には、喉の痛み、発熱、発疹、関節の痛みなどがある
・飛沫感染が主な感染経路であり、手洗いやマスクの着用で予防が可能
・放置するとリウマチ熱や腎炎などの合併症を引き起こすリスクがある
以上の点が重要なポイントでした。溶連菌感染症は子供に多くみられますが、大人にも感染するリスクがあります。特に子供と接触する機会が多い場合には注意が必要です。