アトピー咳嗽とは?症状や原因について解説! medical column
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アトピー咳嗽とは?症状や原因について解説!
「アトピー咳嗽について知りたい…」
「乾いた咳が長く続いている…」
このような方はいらっしゃいませんか?長引く咳があった場合に疑われる病気の一つにアトピー咳嗽があります。その症状や原因について知り、自身の症状と照らし合わせることで、病気の理解も進むことでしょう。
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より、アトピー咳嗽の症状や原因をテーマにお届けしていきます。
アトピー咳嗽とは?
早速、アトピー咳嗽の症状や原因などについて見ていきましょう。
アトピー咳嗽の症状について
アトピー咳嗽とは、咽頭や気管の掻痒感を伴う乾いた咳(乾性咳嗽)が主な症状であり、咳が長引く場合、そして呼吸困難発作を認めない場合、咳喘息で有効な気管支拡張薬では効果がない場合などで疑われます。また、喘息で見られるゼーゼーとした胸の音は認められません。アトピー咳嗽は、呼吸機能障害や喘息への進行はほとんどないとされています。
アトピー咳嗽が起こる時間帯について
アトピー咳嗽が起こる時間帯としては、就寝時/深夜/早朝/起床時に多くみられます。また、タバコの煙、ほこり、緊張などに誘発されて咳は起こりやすくなります。
アトピー咳嗽の原因について
気管・気管支などの粘膜表面には、センサー(咳受容体)があり、この咳受容体が異物を感じとって、脳にある咳中枢に伝わることで咳が起こります。アトピー咳嗽はアレルギーが主な原因であり、咳受容体の感受性亢進(弱い刺激にも反応)が認められます。
慢性的に長く続く咳の原因として咳喘息がありますが、このアトピー咳嗽も咳喘息に並んで、咳症状が長く続きます。
アトピー咳嗽の診断基準について
アトピー咳嗽の診断基準としては、
・抗ヒスタミン薬にて咳嗽発作が消失する
・乾性咳嗽が長く続いている
・気管支拡張薬で効果を示さない
・喘息以外のアレルギー疾患の既往などのアトピー素因*1を示唆する初見
などが挙げられます。喘息の対応として、気管支を拡張する目的とする気管支拡張薬がありますが、アトピー咳嗽では効果を示さない点が分かりやすいでしょう。
*1:アトピー素因は、端的に自身や家族がアレルギー性の病気を持っていることをいう
アトピー咳嗽の治療について
アトピー咳嗽の治療としては、まずヒスタミンH1受容体拮抗薬(アレルギーの薬)が選択肢となります。アレルギーの発症にはヒスタミンが関係しており、その受容体をブロックして症状を緩和させるのが、ヒスタミンH1受容体拮抗薬です。
また、ステロイド薬も有効です。そして、症状が改善されれば、薬の減量や中止が可能です。
長引く咳は何科に行けばいいのか?
長引く咳には、咳喘息や今回のテーマであるアトピー咳嗽がありますが、基本的に呼吸器内科への受診が適しています。アトピー咳嗽は痰の絡まない乾いた咳(乾性咳嗽)が特徴ですが、もし痰が絡む長引く咳の場合には、副鼻腔気管支症候群が疑われます。そのほかに、タバコを普段吸われる方の場合には、有害物質を長期に吸入することで起こるCOPDという病気も疑われます。
基本的に咳が長引く場合には、これらの病気が疑われますので、なるべく早く受診することで、悪化を防ぐことができるでしょう。
まとめ:アトピー咳嗽とは?症状や原因について解説!
いかがでしたか?今回の内容としては、
・アトピー咳嗽の主な症状は咽頭や気管の掻痒感を伴う乾いた咳である
・アトピー咳嗽の原因はアレルギーであり咳受容体の感受性亢進が認められる
・アトピー咳嗽では気管支拡張薬は効果を示さない
・咳喘息やアトピー咳嗽などの長引く咳は呼吸器内科に受診する
以上の点が重要なポイントでした。アトピー咳嗽は長引く乾いた咳が特徴ですので、咳症状が止まらない方は一度病院で診断してもらうことをおすすめします。
船橋市になるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)には、呼吸器内科がありますのでアトピー咳嗽や咳喘息の疑いがある方などはご相談いただければと思います。
アレルギー科/呼吸器科/循環器内科/糖尿病内科/脳神経内科となっております。
住所:千葉県船橋市西船4-11-8 三星西船ビルB棟