糖尿病のリスクファクター（危険因子）とは？ 船橋市の内科、つばさ在宅クリニック西船橋

そもそもリスクファクター（危険因子）とは？

リスクファクターとは、特定の病気を発生させる確率を高めてしまう因子のことであり、危険因子とも言われています。そしてリスクファクターは、特定の病気を必ず引き起こす直接的な原因を指すわけではなく、病気との関連が疑われるものを指します。

糖尿病の発症要因

糖尿病の発症要因としては、遺伝的に特定の病気にかかる可能性が高まっている遺伝的要因と、その人の生活に関わる環境要因（食習慣・運動習慣）が関係しています。

1型糖尿病のリスクファクター（危険因子）

1型糖尿病は血糖を下げる働きを持つインスリンが、ほとんど出なくなる病気です。1型糖尿病の家族歴がある場合、発症のリスクが高まるとされています。ただし、1型糖尿病の親の子に1型糖尿病が発病する頻度は、1型糖尿病ではない親の子よりも高いとされてはいるものの、必ず遺伝するものではありませんし、遺伝することも稀とされています。

2型糖尿病のリスクファクター（危険因子）

2型糖尿病は、多くの場合ゆっくりと血糖値が高くなってインスリンの効きが悪くなる糖尿病です。糖尿病にはいくつかの種類がありますが、日本の糖尿病患者さんのほとんどが、この2型糖尿病です。続いて、2型糖尿病のリスクファクターについて見ていきましょう

肥満

肥満は、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回って、体脂肪が必要以上に増えた状態です。肥満になると、インスリンの効きが悪くなってしまい、血糖値が上がってしまいます。そのため、摂取カロリーをコントロールして肥満を解消することは、糖尿病患者さんにはとても重要です。

運動不足

運動不足も、糖尿病のリスクを高める要因となります。運動をすることで脂肪酸やブドウ糖が利用され、糖分が筋肉や細胞に吸収されるようになるため、血糖値の低下につながります。糖尿病のリスクを下げるためには、ウォーキングなどの運動を継続することが大切です。

加齢

加齢も糖尿病のリスクファクターとされています。加齢とともに、心臓の機能や運動の機能などが低下しますが、膵臓の機能も低下することによってインスリンが減少してしまいます。その結果、血糖値が高い状態になってしまうのです。リスクファクターに肥満と運動不足があることを先述しましたが、加齢によって肥満になりやすいですし、運動も不足がちになりますので、それぞれのリスクファクターは密接に関係していると言えます。

複数の要因が合わさることで糖尿病になる

上記以外にもタバコやストレス、乱れた食習慣など複数の要因が合わさることで、糖尿病になると考えられています。糖尿病は生活習慣病の一つですので、生活全般を見直して規則正しい暮らしをすることが、糖尿病ならびに高血圧や脂質異常症、動脈硬化を予防する手立てとなります。

妊娠糖尿病のリスクファクター（危険因子）

妊娠糖尿病は、妊娠中に発見または発症した糖代謝異常で、血糖値がやや高い状態です。妊娠糖尿病のリスクファクターとしては、肥満・巨大児分娩既往・妊娠高血圧症候群・糖尿病の家族歴などが考えられています。

まとめ：糖尿病のリスクファクター（危険因子）とは？

いかがでしたか？今回の内容としては、
・リスクファクターは、特定の病気を発生させる確率を高める因子である
・日本の糖尿病患者さんのほとんどが2型糖尿病である
・2型糖尿病のリスクファクター（危険因子）は複数が絡み合っている
・糖尿病のリスクファクター（危険因子）は、肥満や運動不足、加齢などが挙げられる
以上の点が重要なポイントでした。リスクファクター（危険因子）を知ることによって、生活習慣を見直すきっかけにもなります。日々の生活の積み重ねが健康につながりますので、乱れた生活を送っているな…と思われる方は、少しずつ是正していきましょう。