錠剤が飲めない場合に砕いて服用しても問題はない? medical column
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錠剤が飲めない場合に砕いて服用しても問題はない?
「現在服用中の薬が飲みにくくて困っている…」
「錠剤が飲みにくい場合に砕いてもいいのだろうか…」
錠剤を飲みにくい場合に、砕いてから服用したい…もしくはかみ砕いて服用したいと思う方もいるでしょう。ですが、気になるのは砕くことによって、薬の効果に影響がないかではないでしょうか?
そこで今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より「錠剤は砕いても問題ないのか?」という点をテーマにお届けしていきます。
錠剤は砕いても良い?
錠剤が飲みにくい場合には、砕いても良いのか?という点ですが、結論からして錠剤の種類によって砕いても良いものと砕いてはいけないものがあります。ですので、まずは自身が服用している薬がどの種類の錠剤なのかを理解する必要があります。
錠剤の種類について
続いて、錠剤の種類について見ていきましょう。
チュアブル錠
チュアブル錠はそもそもかみ砕いて飲む錠剤であるため、砕いても問題ありません。チュアブル錠であれば、粒が大きくて飲めない…ということはないでしょう。
口腔内崩壊錠
口腔内崩壊錠は、その名の通り口腔内ですぐに崩壊されるように設計された薬であり、基本的にかみ砕いても問題ありません。また、唾液で錠剤が崩れていくようになっています。
素錠
素錠は、薬の有効成分に添加剤などを加えて圧縮したものであり、砕いても問題ありません。
徐放錠
徐放錠は、薬の成分がゆっくりと溶け出して効果が長く続くように加工された薬です。そのため、薬を砕いてしまうとその効果の時間や、効果そのものに影響を及ぼしますので、砕いてはいけない薬です。
腸溶錠
腸溶錠は、文字通り腸で溶ける薬であり、胃酸で分解されないように設計されています。砕いてしまうと、胃に対して刺激を与えてしまったり、効果に影響を与えますので、砕いてはいけない薬です。
糖衣錠
糖衣錠は、飲みやすいように錠剤を糖で薄く覆っている薬です。飲みやすくするために糖で覆っているため、砕いてしまうと苦味や匂いが出ることがあります。ですので、砕かない方が良いとされている薬です。
薬はどうやって割る?
薬に割線がある場合には、その割線に沿ってピルカッターでカットしたり、スプーンの裏面に割線を上にして薬を置いて、両端を親指でパキッと割る方法があります。薬の割線は割りやすいように存在するものですが、ピルカッターであれば簡単にカットすることができるでしょう。
薬が飲みにくい場合は医師に相談してみては?
薬にはさまざまな剤形が存在し、同じ成分を含んでいるものの、違う剤形(シロップ等)が用意されていることがあります。ですので、薬が飲みにくいことを医師に相談すれば、別の剤形の薬を処方してくれることもあります。
薬が飲みにくい場合の対策
薬が飲みにくい場合は、医師に相談するという方法以外にも、服薬補助ゼリーを使うという方法もあります。特に薬に飲みなれていないお子さんなどでは、服薬補助ゼリーはよく使用されています。
まとめ:錠剤が飲めない場合に砕いて服用しても問題はない?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・錠剤の種類によって砕いても良いものと砕いてはいけないものがある
・砕いても良い薬は口腔内崩壊錠、チュアブル錠、素錠である
・砕いてはいけない薬は徐放錠、腸溶錠である
・薬が飲みにくい場合は、医師に相談することで剤形を変更してもらえる場合がある
以上の点が重要なポイントでした。錠剤が飲みにくい場合、今回紹介した素錠などであればピルカッターなどで割っても良いですし、チュアブル錠であればもちろんかみ砕いても問題ありません。錠剤が飲みにくくて困っているのであれば、まずは医師に相談することをおすすめします。