喘息の重症度とは?発作が起こるとどのような状態になる? medical column
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喘息の重症度とは?発作が起こるとどのような状態になる?
喘息と一口に言っても重症度はそれぞれ異なり、その重症度を知り自身の症状を照らし合わせることで、どのような状態であるのか理解することができます。
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より「喘息」をテーマに、喘息の重症度や発作が起こるとどうなるのか?という点を解説していきます。
喘息の重症度について
喘息の重症度は、軽症間欠型・軽症持続型・中等症持続型・重症持続型の4つに分けられます。それぞれについて見ていきましょう。
軽症間欠型
喘息症状の特徴として、軽症間欠型の頻度は週1回未満であり、症状は軽度で短いという特徴があります。夜間症状は月に2回未満であり、%FEV1 %PEFは80%以上です。
軽症持続型
喘息症状の特徴として、軽症持続型の頻度は週1回以上だが毎日ではなく、月1回以上日常生活や睡眠が妨げられるという特徴があります。夜間症状は月に2回以上であり、%FEV1 %PEFは80%以上です。
中等症持続型
喘息症状の特徴として、中等症持続型の頻度は毎日であり、週1回以上日常生活や睡眠が妨げられるという特徴があります。夜間症状は週に1回以上であり、%FEV1 %PEFは60%以上80%未満です。
重症持続型
喘息症状の特徴として、重症持続型の頻度は毎日であり、日常生活に制限があるという特徴があります。また、夜間症状はしばしばみられ、%FEV1 %PEFは60%未満です。
重症度にあわせて治療が必要
喘息の治療は、その重症度にあわせておこなう必要があり、薬の量や種類は異なってきます。重症度は前項をご覧になればお分かりいただけるかと思いますが、喘息の症状と呼吸機能によって判定されます。
喘息の症状は医師にしっかり伝えること
喘息症状の頻度や特徴をしっかり医師に伝えるようにしましょう。そうすることによって、正しい診断・正しい重症度判定につながります。
喘息治療の目標について
喘息治療の目標として、喘息発作が起こらないようにすること、健常人と変わらない日常生活が送れること、PEFの変動が予測値の20%未満、PEFが予測値の80%以上を目指します。喘息治療において、コントロールが悪いと炎症が続いて、気管支内に痰が溜まってしまいます。また、発作が起これば気管支が狭くなって呼吸困難となってしまいます。
喘息発作が起こるとどうなるのか?
喘息の発作が起こると、ヒューヒューゼーゼーといった喘鳴が起こったり、苦しくなったり、激しい咳があらわれます。発作によって苦しくて横になれなかったり、動けない・苦しくて話しもできないというような状況では、救急外来を受診しましょう。
喘息治療に使われる薬について
痰や腫れを抑えるために、抗炎症薬と気管支拡張薬を併用します。また、喘息の治療薬を吸入する際には、気管支に直接薬を届けられるように吸入器を使います。
喘息のコントロールについて
喘息はコントロールが悪いと炎症が続いて粘膜が腫れてしまうわけですが、コントロール評価項目のすべてが良い状態のときにはコントロール良好と呼びます。
<コントロール良好>
喘息症状:なし
発作治療薬の使用:なし
運動を含む活動制限:なし
呼吸機能(FEV1およびPEF)正常範囲内
PEFの日(週)ない変動:20%未満
増悪:なし
喘息を悪化させる因子について
喘息の増悪因子としては、アレルゲン・感染症・大気汚染・気象・喫煙・運動・薬物・食品添加物・ストレス・刺激物質・二酸化硫黄・妊娠・肥満・月経・過労・アルコールなどが知られています。特に喫煙習慣のある方は禁煙するようにしましょう。
まとめ:喘息の重症度とは?発作が起こるとどのような状態になる?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・喘息の重症度は、軽症間欠型・軽症持続型・中等症持続型・重症持続型の4つに分けられる
・喘息の治療は、その重症度にあわせておこなう必要があり、薬の量や種類は異なる
・喘息の発作が起こると、喘鳴が起こったり、苦しくなったり、激しい咳があらわれる
・喘息の増悪因子としては、アレルゲン・感染症・大気汚染・気象・喫煙などがある
以上の点が重要なポイントでした。喘息は適切な治療によって良好なコントロールが得られます。焦らず治療をおこなっていきましょう。