医薬品の添付文書に記載されている内容とは?禁忌とは? medical column
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医薬品の添付文書に記載されている内容とは?禁忌とは?
医薬品には添付文書があり、その内容はどれも投薬・服用する上で重要なことが記載されています。今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より「医薬品の添付文書」をテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。
そもそも医薬品の添付文書とは?
医薬品には、薬の用法・用量、効能・効果、使用上の注意、成分・分量、添加物、保管方法、禁忌、副作用などが記載されている添付文書があります。添付文書は医師をはじめとした製品の使用者を対象に作られており、適切に医薬品を使用するために必要なものとなっています。
OTC医薬品で添付文書を無くしてしまっても、インターネット検索で「医薬品名×添付文書」で検索すれば、その添付文書の内容を確認することが可能です。
添付文書に記載されている内容
添付文書に記載されている内容を細かく見ていきましょう。
効能・効果
効能・効果は、どのような症状に効果があるかについて記載されています。例として下記のような記載がなされています。
例)感冒もしくは上気道炎に伴う下記症状の改善及び緩和。
鼻汁,鼻閉,咽・喉頭痛
用法・用量
用法・用量は、医薬品使用時の使用方法と使用量が記載されています。例として下記のような記載がなされています。
例)次の量を、食後なるべく30分以内に水又は白湯にて服用してください。
成人(15歳以上) 1包
使用上の注意
医療用医薬品の使用上の注意では、患者の安全を確保して使用するために医師や薬剤師に対して情報提供する目的で記載され、一般用医薬品の使用上の注意は一般使用者に対して情報提供する目的で記載されています。例として下記のような記載がなされています。
例)慎重投与
肝障害,腎障害のある患者〔本剤中のアセトアミノフェンの代謝が遅延し,肝障害,腎障害を悪化させるおそれがある.〕
禁忌(きんき)
禁忌は、医薬品を投薬すべきではない患者についてや、併用してはいけない薬剤について記載されています。禁忌を守らずに投薬してしまうと、重大な副作用が起こったり、症状を悪化させる恐れがあります。一般用医薬品の添付文書には、してはいけないこととして記載されています。例として下記のような記載がなされています。
例)次の患者には投与しないこと。
消化性潰瘍のある患者〔本剤中のサリチルアミドは消化性潰瘍を悪化させるおそれがある.〕
成分・分量
成分・分量には、症状に対する有効成分としてどのようなものが含まれているか、そしてそれがどの程度含まれているかが記載されています。例として下記のような記載がなされています。
例)1日量(3包3.0g)中 アセトアミノフェン 900㎎
添加物
医薬品は症状に対して効果を発揮する有効成分だけでなく、製剤のために必要な添加物が含まれています。例として下記のような記載がなされています。
例)添加物として、グリチルリチン酸2K、部分アルファー化デンプン、乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロースを含有する
保管及び取扱い上の注意
保管及び取扱い上の注意には、その薬をどのような方法で保管するべきか、という点が記載されています。例として下記のような記載がなされています。
例)
(1) 直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手のとどかない所に保管してください。
OTC医薬品の添付文書には目を通すこと
医師の診察を受けずともドラッグストアなどで購入できるOTC医薬品は自己の判断のもと服用することができるものですので、禁忌事項であるしてはいけないことをはじめとして、それぞれの内容をしっかり目を通すようにしましょう。
ドラッグストアには薬剤師の方もいますので、既に服用している薬がある方や服用に際して不安な点や分からない点がある方は相談の上購入すると良いでしょう。また、販売元の問い合わせ先も記載されていますので、薬に関してそちらで確認することも可能です。
添付文書は服用が終わるまで、捨てずにしっかり保管しておきましょう。
調剤薬局での相談
医療用医薬品は医師の診察の上処方箋が発行され、調剤薬局にて薬を受け取ることとなります。その際に、薬の服用方法などについて説明がありますので、薬についての不明点があれば、その場で相談すると良いでしょう。
まとめ:医薬品の添付文書に記載されている内容とは?禁忌とは?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・医薬品には、薬の用法・用量、効能・効果、使用上の注意などが記載されている
・禁忌は、医薬品を投薬すべきではない患者についてや、併用してはいけない薬剤について記載されている
・添付文書にはしっかり目を通し、服用が終わるまで捨てずに保管すること
以上の点が重要なポイントでした。医薬品は用法・用量を守ることで、正しい効果が得られますので、添付文書の重要性を理解してしっかり目を通してから服用するようにしましょう。