糖尿病の食事療法について～食習慣を改善し血糖値を良好にコントロール～ 船橋市の内科、つばさ在宅クリニック西船橋

糖尿病とは？

糖尿病は、インスリンの不足やインスリンの作用が低下することによって、血糖値が慢性的に高くなってしまう病気です。糖尿病の方は、体内で不足するインスリンを注射で打つことによって、血糖をコントロールしなければなりません。

高血糖と低血糖

高血糖は血糖値が高い状態であり、低血糖はその逆で血糖値が低い状態です。糖尿病の方は高血糖に気を付ければ良いだけでなく、実は低血糖にも気を付ける必要があります。糖尿病の方は高くなった血糖値を薬で下げるわけですが、血糖値が下がりすぎてしまった状態の低血糖では、動悸・意識障害・けいれん・冷や汗といった症状があらわれてしまいます。

血糖値と食事の関係

血糖値は食事や運動などによって変化するものですが、食べ物が消化されて作られるブドウ糖は食後に増えて血糖値が上がります。そして血糖値が上がると膵臓から出るインスリンによって血糖値が下がっていきます。

ご飯やパン、麺類などの糖質は血糖値が一気に上がりやすく、炭水化物中心の食事は血糖値を急激に上げるため、糖尿病の方は気を付ける必要があります。また、食事を抜くと次の食事では高血糖になりやすくなってしまいます。

糖尿病の方は食べ過ぎに注意

肥満の方はインスリン抵抗性と呼ばれる、インスリンの効きにくさが増大してしまいます。すると、インスリン分泌も徐々に減少してしまいます。そのため、日頃から食事量に注意して標準体重を目指すことで、血糖コントロールも良好になります。

糖尿病の食事療法

糖尿病の方には食事療法は不可欠です。間食が多かったり、深夜帯にご飯を食べるなどの不規則な食生活は良くない食習慣ですので、是正しなければなりません。また、1日に必要なエネルギー量を知り、栄養バランスのとれた食事を摂ります。

＜糖尿病の方の食事で気を付けること＞
・食事を抜かないこと
・1日3食決まった時間に摂ること
・しっかり良く噛むこと
・栄養バランスを考えて食事をすること
・食物繊維も意識的にとること
・寝る前に食べない
・腹八分目にする

バランスのとれた食事とは？

炭水化物・タンパク質・脂質がエネルギーのもとになる三大栄養素であり、炭水化物はご飯やパン、タンパク質は納豆や魚、脂質はバターやお肉に多く含まれます。糖尿病食では、炭水化物を40~60%、タンパク質は20%まで、脂質を25%以下にするのが目安となっています。

お肉を食べる場合は脂身の少ない赤身が良く、飽和脂肪酸は動脈硬化を促進しますので、油を使う場合は不飽和脂肪酸を多く含む植物油を使用しましょう。

糖尿病の方は高血圧を合併している方も多く、塩分を控えることも大切になってきます。炭水化物ばかりを口にするなどの偏った食事は避けて食物繊維も意識的に摂り、1日の決められたエネルギー摂取量を超えないように注意してください。

塩分を減らすためには、塩や醤油の代わりにレモンを使ったりお出汁を使ったりすることで味を整えられます。

まとめ：糖尿病の食事療法について～食習慣を改善し血糖値を良好にコントロール～

いかがでしたか？今回の内容としては、
・食後は血糖値が上がり、インスリンによって徐々に血糖値は下がっていく
・糖尿病の方は食事を抜かないこと、1日3食決まった時間に摂ること、しっかり良く噛むことなどが大切
・油を使う場合は食物油、お肉を食べる場合は赤身が良い
・お出汁やレモンをかけるといった工夫で塩分を減らす
以上の点が重要なポイントでした。糖尿病には食事療法は非常に大切であり、薬による治療と並行しておこないます。糖尿病と診断されるまでは不規則な食習慣だった方も、その重要さを知り整えていきましょう。