花粉症の時期はいつ?~花粉の種類と飛散時期~ medical column
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花粉症の時期はいつ?~花粉の種類と飛散時期~
春の訪れは、桜や梅の花が咲き誇る美しい季節ですが、同時に花粉症の季節でもあります。花粉症は、多くの人が苦しむアレルギー疾患であり、目や鼻のかゆみ、くしゃみ、鼻水、喉の痛みなどの症状を引き起こします。では、春先にはどのような花粉が飛散しているのでしょうか?
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より花粉症の時期や花粉の種類をテーマにお届けしていきます。
【目次】
花粉症の時期について
冒頭にもあったように、春になると花粉症による症状でお困りの方は多くいらっしゃいます。これは、春になると、スギやヒノキといった花粉が多く飛散するようになるためです。ただし、花粉は春だけでなく季節問わずさまざまな植物の花粉が飛散しており、スギやヒノキ以外の植物の花粉でアレルギー症状の現れる方もいます。
花粉の種類(原因植物)と飛散時期
続いて、花粉症の原因となる花粉の種類(原因植物)と、その飛散時期について見ていきましょう。
スギ
スギは花粉症の最も代表的な原因であり、花粉症にかかっている約7割の方がスギ花粉症であるとも言われています。これは、日本のさまざまな地域にスギが植林されており、風に乗って花粉が大量に運ばれるためです。前年夏の日照時間が長く気温が高い夏の翌年は、花粉の飛散が多いとされています。
スギ花粉の飛散時期としては、2月上旬から4月下旬であり、3月頃がピークとなっています。
ヒノキ
ヒノキも花粉症を引き起こす原因植物としてよく知られています。スギ同様に日本では各地に多くのヒノキが植林されており、その花粉は飛散距離が長いため、多くの人に影響を与えます。ヒノキ花粉の飛散時期は3月~5月で、3月下旬から4月がピークとなります。
ハンノキ
春の花粉症といえば、スギやヒノキですが、ハンノキも春の花粉症であり、スギ花粉症の人の約2割の人がハンノキ花粉にも反応するとされています。ハンノキの花粉の飛散時期は3月~5月となっています。
ブタクサ
ブタクサはスギやヒノキに次いで多い花粉症原因であり、8月~10月がブタクサ花粉の飛散時期になります。ブタクサは背の低い雑草であり、飛散距離はスギやヒノキに比べて短く遠くに飛ばないものの、風が強い日は注意が必要です。
ヨモギ
ブタクサと同時期(8月~10月)に花粉が飛散する植物にヨモギがあります。ヨモギは繁殖力が強く、空き地や河川敷などに群生しています。ヨモギ花粉症の症状は他の花粉症と同じく、くしゃみ・鼻水・鼻詰まりなどの症状があらわれます。
イネ科
イネ科の花粉は3月下旬から10月まで飛散し、5月~6月がピークになります。イネ科花粉症の原因になるのは、ネズミホソムギ・カモガヤ・オニウシノケグサ・ハルガヤなどが挙げられ、数十メートル程度の飛散範囲となっています。イネ科の花粉は遠くまで飛散することはないものの、さまざまな場所に生息しているため、イネ科花粉症の方はイネ科植物が生息しているであろう場所には入らないようにしましょう。
シラカバ
北海道にはシラカバの木が多くあり、北海道民に多いとされる花粉症がシラカバ花粉症です。シラカバの花粉は寒さが緩む4月が飛散のタイミングとなっています。
まとめ:花粉症の時期はいつ?~花粉の種類と飛散時期~
いかがでしたか?今回の内容としては、
・スギ花粉の飛散時期は2月上旬から4月下旬であり、3月頃がピーク
・ヒノキ花粉の飛散時期は3月~5月であり、3月下旬から4月がピーク
・ハンノキ花粉の飛散時期は3月~5月、シラカバの花粉は寒さが緩む4月が飛散のタイミング
・ブタクサやヨモギの花粉は8月~10月が飛散時期
以上の点が重要なポイントでした。花粉症といえば春のイメージですが、実は春だけでなくさまざまな花粉が1年を通して飛散し、花粉症の原因になるということがお分かりいただけたことでしょう。花粉症の症状が辛い方は花粉の飛散情報をインターネットなどで収集し、対策をとりましょう。