花粉症と喘息の関係について medical column
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花粉症と喘息の関係について
「特定の時期になると喘息が悪化する…」
「花粉症と喘息には何か関係があるのだろうか…」
喘息をお持ちの方の中には、花粉症の時期になると症状が悪化する…という方は少なくありません。では、なぜそのような方がいらっしゃるのでしょうか?
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より喘息と花粉症の関係をテーマにお届けしていきます。
花粉症について
花粉症はスギやヒノキといった植物の花粉が原因となって、鼻詰まりや鼻水、目のかゆみなどがあらわれる病気で、一般的に花粉症といえば2月から4月がピークとなっています。スギやヒノキは花粉症の原因として有名ですが、そのほかにはブタクサやカナムグラ、シラカンバなども花粉症の原因となります。
先ほど2月から4月がピークとお伝えしましたが、原因となる植物によってもちろん症状のあらわれる時期というのは変わります。
喘息について
喘息は気道にアレルギー性の炎症が起こり、激しい咳や喘鳴が起こる状態です。喘息のアレルゲンとしては、ダニやカビ、そして花粉などが悪化原因として挙げられます。また、悪化の原因だけでなく、花粉症によって咳が止まらなくなり、喘息を発症することもあります。
花粉症の症状としての咳なのか、それとも喘息なのかという判断においては、喘鳴があれば、その咳は喘息によるものと考えられるでしょう。
花粉症と喘息の関係について
喘息患者の多くの方にアレルギー性鼻炎の症状があり、逆にアレルギー性鼻炎の患者の中にも喘息症状を持つ方がみられ、それぞれが大きく関係していることがわかります。そもそも鼻と気道はつながっていますので、鼻の粘膜への刺激が気道に伝わることで、気道が狭くなったりする場合があります。花粉症の症状が重たい人は喘息の症状も重たくなる傾向があります。
花粉が飛散する時期になる喘息
喘息をお持ちの方は、喘息ではない方に比べて気道が過敏になっていますので、花粉が飛散する時期に喘息症状が悪化する方は、喘息のコントロールに加えて、花粉対策をしっかりおこなっていくことも大切になります。また、喘息の方は花粉症の治療もきちんと受ける必要があります。
口呼吸と喘息の関係
鼻は、体内に入る空気を加湿したり、空気の中のチリやゴミを体の中に入ることを防ぐ役割があります。そのため、鼻で呼吸せずに口で呼吸してしまうと、それらを直接吸い込んでしまい、喘息の悪化につながります。花粉症の主な症状として鼻詰まりがありますので、気づけば口呼吸になっており、それによって喘息が悪化するということも考えられるでしょう。
花粉による喘息の悪化を防ぐためにマスクを着用すること
花粉を口から吸いこむことでも喘息が悪化するということが考えられますので、外出時にはマスクを着用するようにしましょう。
マスクの着用時はマスクから鼻が出ていると鼻から花粉が入ってきてしまいますので、鼻をしっかりと覆いましょう。また、鼻を覆っていたとしても、ノーズピースを合わせていないと隙間が出来てしまいますので、鼻に沿ってピッタリ合わせることが大切です。
まとめ:花粉症と喘息の関係について
いかがでしたか?今回の内容としては、
・花粉症は花粉が原因となり鼻詰まりなどが起こる病気であり、喘息は気道にアレルギー性の炎症が起こり喘鳴や咳が起こるもの
・喘息患者の多くの方にアレルギー性鼻炎の症状があり、逆にアレルギー性鼻炎の患者の中にも喘息症状を持つ方がみられる
・鼻と気道はつながっているため、鼻への刺激が気道に伝わって、気道が狭くなったりする場合がある
・花粉が飛散する時期に喘息症状が悪化する方は、喘息と花粉対策を併せておこなうこと
以上の点が重要なポイントでした。花粉症と喘息は深い関係があることを理解し、花粉症によって喘息が悪化する方は特にそれぞれの病気を理解して、治療に励みましょう。