じん肺とは?症状・原因・治療などを紹介! medical column
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じん肺とは?
じん肺とは、鉱物、金属、研磨材などの微細な粉じんを長期間吸い込み続けることによって、肺に沈着して起こる病気です。粉じんの発生する作業環境で働く人々に見られる職業性肺疾患であり、長い年月にわたって吸い込むことで肺の組織が繊維化して弾力性を失ってしまいます。
進行してしまうと離職するなどして粉じんの吸入を中止しても、肺の障害は回復せずに悪化する例もあるため注意が必要です。
じん肺の原因
アスベストと呼ばれる極めて細い繊維である天然鉱物は、安価で耐火性、防音性、断熱性、耐薬品性という性質から、さまざまなとこで使われてきました。しかし、アスベストの遷移が極めて細いため気中に浮遊しやすく、体内に入れば肺胞に付着しやすいという特徴があり、これが多くのじん肺の原因となっていました。また、鉄道や道路のトンネル工事に従事されていた方や金属鉱山で働いていた方にも多数のじん肺が発生していました。
じん肺の症状
じん肺の症状としては、咳・痰・呼吸困難・息切れ・動悸などが挙げられます。また、じん肺は、気胸や気管支炎、肺がんなどの合併症にかかりやすくなってしまいます。じん肺は長い年月をかけて粉じんを吸い込むことで起こるため、初期ではほとんど症状がありません。
ですので、息切れがひどくなったり、以前に比べて痰の量が増えたり、激しい動機がするといった症状の変化に気づくことが大切です。
じん肺の診断
じん肺の診断としては、粉じんを吸入してしまう仕事をしているか、またはそのような職業歴があるか、という点を加味し、胸部CT検査や胸部エックス線、呼吸機能検査によって行います。
じん肺の治療
じん肺の治療としては、鎮咳薬、去痰薬、気管支拡張薬などの服用で症状を緩和させますが、根本的な治療法はありません。じん肺によって合併症が起こっていれば、併せてそちらの治療も行います。
じん肺の予防
じん肺の予防としては、作業環境の改善で粉じんを発生させないこと、その拡散を防止すること、粉じんを吸入しないように呼吸用保護具を適切に使用すること、といった対策が基本になります。
じん肺に関わる法律
じん肺に関わる法律としてじん肺法というものがあり、適正な予防と健康管理、その他必要な措置を講じることで労働者の健康を保持することを目的としています。粉じん作業に従事する労働者や事業者に対して、定期的な健康診断が実施されるようになっています。
まとめ:じん肺とは?症状・原因・治療などを紹介!
いかがでしたか?今回の内容としては、
・じん肺とは、粉じんを長期間吸い込み続けることによって、肺に沈着して起こる病気
・じん肺の症状としては、咳・痰・呼吸困難・息切れ・動悸などが挙げられる
・じん肺の診断には、胸部CT検査や胸部エックス線、呼吸機能検査などがおこなわれる
・じん肺の予防としては、粉じんを発生させない、拡散させない、吸引しないということが基本になる
以上の点が重要なポイントでした。職業によって注意しなければならない病気というものは存在しますが、もし粉じんに触れる機会の多い方は、この病気についてしっかり理解し、予防に努めましょう。