パーキンソン病とは?症状(初期症状・末期症状)や原因について medical column
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パーキンソン病とは?症状(初期症状・末期症状)や原因について
70歳以上のおよそ100人に1人が発症するとされ、決して珍しくない身近な病気にパーキンソン病があります。時として、介護が必要となる病気であるため、家族が診断されれば深い理解が大切となってきます。
そこで今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)よりパーキンソン病の症状をテーマにお届けしていきます。
パーキンソン病とは?
パーキンソン病は脳の異常によって起こる高齢者を中心とした病気で、中脳の黒質のドパミン産生細胞が減少することによって、筋肉が固くなったり、ふるえが起こります。まれに40歳以下で起こる場合もありますが、その場合は若年性パーキンソン病と呼びます。
パーキンソン病の原因
パーキンソン病は、黒質という部位にあるドパミンが減少することによって起こることをお伝えしましたが、ドパミンの量が減る原因については十分に解明されていません。
パーキンソン病の症状
パーキンソン病は何年もかけてゆっくりと進行する病気で、以下のような症状があらわれます。
<動作が遅い>
動作が遅くなったり、小さくなり、歩く速度は遅くなって腕のふりも小さくなります。
<筋固縮>
筋肉の緊張が強くなって関節が固くなり、他人が動かそうとしても抵抗が感じられます。
<手足の震え(振戦)>
安静にしているときに、手足に細かな震え(安静時振戦)が起こります。
<姿勢反射障害>
体を押されても足が出ずに、バランスを保持できなくなってそのまま倒れてしまいます。
パーキンソン病の初期症状
歩く時に足を引きずったり、腕を振らない歩き方、歯磨きや洗髪が難しくなったりといった日常生活における違和感、じっとしている時に震えが起こるといったものがあれば、パーキンソン病が一つの可能性として考えられます。特に、パーキンソン病の初期症状として、安静時の震え(安静時振戦)が多くみられます。
また、パーキンソン病特有の症状があらわれる前に、多汗や便秘といった自律神経の乱れ、手足の痛みやしびれといった感覚に関する症状があらわれる場合があります。
<運動症状出現前に起こる得る症状>
・便秘
・レム睡眠行動障害
・抑うつ
・味覚障害 など
パーキンソン病の末期症状
パーキンソン病の末期症状として、嚥下障害や歩行困難がみられ、病気が進行すると薬の効果が不安定になって薬の持続時間が短くなります。また、ジスキネジアといって手足がクネクネ勝手に動いたり、口が勝手にもぐもぐするなどの症状がみられる場合もあります。最終的には、立つことが困難になることで、全面的な介護が必要になります。
パーキンソン病と認知症
パーキンソン病の方は、そうでない方よりも認知症になりやすいとされています。動作が遅くなることで、家にいることが多くなって認知症も進むわけですが、このパーキンソン病に合併した認知症のことをパーキンソン病認知症と呼びます。
まとめ:パーキンソン病とは?症状(初期症状・末期症状)や原因について
いかがでしたか?今回の内容としては、
・パーキンソン病は中脳の黒質のドパミン産生細胞が減少することによって、筋肉が固くなったり、ふるえが起こる
・パーキンソン病は何年もかけてゆっくりと進行する病気である
・パーキンソン病の初期症状として、安静時の震え(安静時振戦)が多くみられる
・パーキンソン病の末期症状として、嚥下障害や歩行困難、ジスキネジアなどが挙げられる
・パーキンソン病は認知症を合併しやすい
以上の点が重要なポイントでした。パーキンソン病と診断されればご家族などの協力も必要となる場合がありますので、まわりの理解も必要です。病気を理解し、QOL向上を目指しましょう。