高尿酸血症とは?症状・合併症・原因などを紹介! medical column
- TOP
- 高尿酸血症とは?症状・合併症・原因などを紹介!
高尿酸血症とは?
高尿酸血症とは、肝臓で生成される代謝物である尿酸の血中濃度が異常に高まった状態のことです。尿酸値が高い状態が続くと、血液に溶けきれない尿酸が結晶化して体内に蓄積していきます。関節にたまれば痛風・痛風結節のリスクを高め、腎臓にたまれば腎臓の機能が低下します。
高尿酸血症の原因
高尿酸血症の原因は、生活習慣の乱れによるものが一般的です。偏った食事、アルコールの摂りすぎ、肥満、ストレスなどがその原因として挙げられますので、健康診断で尿酸値が高いことがわかれば、生活習慣を改善するようにしましょう。
高尿酸血症の尿酸値
尿酸値としては、7.0mg/dlを超えると、高尿酸血症と診断されます。高尿酸血症は男性に多く30歳以上の男性のうち1%が高尿酸血症と推定されています。
高尿酸血症の症状
高尿酸血症であるというだけでは自覚症状はありませんが、進行することで合併症が起こり、それによって症状があらわれます。
高尿酸血症の合併症
続いて、高尿酸血症の合併症について見ていきましょう。
痛風
高尿酸血症の合併症として代表的なのが、痛風です。痛風発作は、尿酸の結晶が蓄積し、そこで炎症が起きて激痛がはしります。足の親指の付け根が激しく痛んで歩けなくなりますが、数日すれば痛みは引いて普通に歩けるようになります。
尿路結石
尿路結石は、尿の通り道である尿路に結石ができる病気で、痛風と同様に激しい痛みが症状です。結石が尿管に詰まって尿が流れにくくなって、尿路の圧力が上がることで痛みます。ただし、腎臓内に結石がとどまっている場合は痛みがほとんどなく、結石が知らない間に大きくなってしまうこともあります。
結石が小さい場合は薬物療法で経過をみながら自然に排出するのを待ちますが、自然に排出されない場合には、レーザーや超音波で結石を粉砕します。
腎障害
尿酸の結晶が腎臓のたまると腎臓の機能が低下しますが、腎臓機能が低下すると体外に尿酸や塩分、水分などを体外に排出できにくくなり、尿酸値はさらに高くなっていきます。
そして、腎臓の働きが30%以下に低下した状態である腎不全につながってしまう場合もあり、慢性腎不全になれば腎機能は回復不可能になりますので、腎臓に代わって血液を綺麗にする透析療法が必要になってきます。
プリン体と尿酸の関係
プリン体は細胞中に含まれる遺伝子の構成成分であり、それが肝臓で分解された老廃物が尿酸です。そして、プリン体や尿酸が体の中で過剰に作られたり、十分に排泄できない場合に高尿酸血症になってしまいます。ビールやレバーなどプリン体を多く含む食べ物を口にすると尿酸値は上がりますが、そもそも尿酸が尿から出ていきにくい体質の人もいます。
まとめ:高尿酸血症とは?症状・合併症・原因などを紹介!<
いかがでしたか?今回の内容としては、
・高尿酸血症とは、肝臓で生成される代謝物である尿酸の血中濃度が異常に高まった状態のこと
・高尿酸血症の原因は、生活習慣の乱れによるものが一般的である
・高尿酸血症の合併症には、尿路結石、痛風、腎障害などが挙げられる
・尿酸値が高い状態が続くと、血液に溶けきれない尿酸が結晶化して体内に蓄積していく
以上の点が重要なポイントでした。高尿酸血症は自覚症状がありませんが、進行すると激痛を引き起こす痛風や尿路結石につながりますので、尿酸値が高いことがわかれば、生活習慣を見直しましょう。