健忘症とは?原因・症状・認知症との違いを紹介! medical column
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健忘症とは?原因・症状・認知症との違いを紹介!
健忘症という言葉を耳にされたことがある方は多いかと思いますが、認知症との違いやその症状、原因について詳しくご存じでいらっしゃる方は少ないでしょう。
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より健忘症をテーマにお届けしていきますので、健忘症についての知識を深めたい方はぜひご覧ください。
健忘症とは?健忘症の症状
健忘症とは、原因となった出来事の時点から物事を思い出せないものであり、その記憶が部分的または完全に失われます。記憶障害の一つであり簡単に言えばもの忘れですが、それが病的に著しく、日常生活に支障をきたします。数分前・数時間前・数日前など、思い出せなくなる期間は健忘症を持つ人によって異なります。
ただし、繰り返し学習し、積み上げてきた事に関しての記憶は覚えていることが多く、短期の記憶は障害されます。
健忘症の原因
続いて、健忘症の原因について見ていきましょう。
外的要因
健忘症になる外的要因として、代表的なのが頭部外傷です。そのほか、アルコールによるもの、服用している副作用によるもの、脳疾患によるもの、手術によるものなどが挙げられます。
内的要因
健忘症になる内的要因としては、精神的なダメージや大きなストレスなどによる心因性のものが挙げられます。
健忘症と認知症の違い
健忘症は自身が何かを忘れている自覚がありますが、認知症の方は何かを忘れていること自体、忘れてしまっています。数分前に食事をしたが、その食事内容を思い出せない場合は健忘症、数分前に食事したことそのものを忘れているのが認知症といったイメージになります。
また、認知症に伴って性格が大きく変わってしまう方がいますが、健忘症の場合には伴って性格が乱暴になるといったことはなく、認知症のような被害妄想もみられません。
健忘症と物忘れの違い
大なり小なり物忘れというのは誰しもあり、物を取りに2階に上がったが何を取りにきたのか忘れる、昨日の晩御飯がパッと出てこないといった経験があるでしょう。健忘症は、そのような頻度が高く日常生活、そして仕事などで役割を果たせなくなってしまいます。
健忘症の種類
続いて、健忘症の種類について見ていきましょう。
前向性健忘
前向性健忘は、例えば交通事故で頭部を強打し、その後新しいことが覚えられなくなってしまうことを前向性健忘と呼びます。
逆行性健忘
逆行性健忘は、例えば交通事故で頭部を強打し、その後その事故以前の記憶が呼び戻せなくなることを逆行性健忘と呼びます。
健忘症対策
健忘症対策としては、自分のとった大切な行動はノートなどに都度メモし、いつでも見返せる場所に置いておきます。その記録は、自身の行動の役に立ちますし、家族などサポートする側への情報共有にもなります。また、大きなトラブルにつながる金銭管理については、自身だけでなく信頼できる人に協力を仰ぐと良いでしょう。
まとめ:健忘症とは?原因・症状・認知症との違いを紹介!
いかがでしたか?今回の内容としては、
・健忘症は、原因となった出来事の時点から物事を思い出せないものである
・健忘症の原因には外的要因と内的要因があり、外的要因では頭部外傷や脳疾患によるものなどがあり、内的要因では精神的なダメージや大きなストレスなどによる心因性のものが挙げられる
・健忘症の種類には、前向性健忘と逆行性健忘がある
・健忘症対策として、大切な行動はノートなどに都度メモをすること
以上の点が重要なポイントでした。物忘れは誰しも起こり得るものですが、それが以前と比較して頻繁であり、日常生活に支障をきたす場合には、健忘症の可能性があります。ご自身がその可能性があると思えばなるべく早く診察を受け、ご家族などのサポート体制を築きましょう。