食欲不振の原因や対処法、考えられる病気について medical column
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食欲不振の原因や対処法、考えられる病気について
食欲がわかないでお困りの方はいらっしゃいませんか?夏の時期だけ一時的に食欲が落ちている方もいれば、長期的に食欲が低下している方がいたりと、食欲がわかないというのは悩みの一つになります。
そこで今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より食欲不振をテーマにお届けしていきます。
食欲不振とはどのような状態?
食欲不振は、食べていないにも関わらず食欲が出ない状態です。食欲は脳の視床下部によってコントロールされており、おいしそうなものを見たり、においを嗅いだりすると摂食中枢が働いて食欲がわきます。
逆に食事をとってお腹がいっぱいになると、満腹中枢が働いて食欲が止まります。何らかの理由によって、脳が食欲を感じにくくなることで食欲不振が起こります。
食欲不振の原因
食欲不振と一口に言っても考えられる原因は様々です。続いて、食欲不振で考えられる原因について見ていきましょう。
ストレス
ストレスや不安、うつ状態であると自律神経が乱れてしまい、摂食中枢がうまく機能しなくなってしまいます。慢性的なストレスは交感神経を刺激して、消化吸収を促進する副交感神経の働きを抑えられて、食欲不振につながります。
生活習慣の乱れによるもの
睡眠時間がバラバラであったり、食事をとる時間がバラバラであったりすると、自律神経を乱す原因となり、食欲不振になりやすくなります。
消化器の不調
食道・胃・腸・肝臓といった消化器の不調によって、吐き気や下痢、腹痛などがあると食欲不振になりやすくなります。
年齢によるもの
歳を重ねると、若いときと比較して食欲を感じにくくなります。年齢とともに筋肉量と運動量は低下して、必要なエネルギーも少なくなります。また、消化・吸収機能の衰えも食欲不振につながります。
薬の副作用によるもの
薬にはさまざまな副作用がありますが、向精神薬や痛み止めの中には食欲不振が副作用となるものもあります。
夏バテ
夏バテで自律神経が乱れると胃腸の機能も低下して、結果として食欲不振を招きます。
食欲不振が続くとどうなる?
食欲不振が続いて食事がしっかりとれないと栄養が不足して栄養障害になったり、食事量や回数が減れば便秘になりやすくなります。
食欲不振で考えられる病気
続いて、食欲不振で考えられる病気について見ていきましょう。
うつ病
うつ病は、やる気が出ない意欲低下や悲しい気持ちになる抑うつ気分などがあらわれる心の病気ですが、食欲不振も多くみられます。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃粘膜が炎症を起こして粘膜の一部が欠損している胃潰瘍、十二指腸の粘膜の表面が炎症を起こして一部が欠損している十二指腸潰瘍になると、胃に食べ物が残っている感覚によって、食欲不振が起こります。
感染性胃腸炎
細菌やウイルスによって起こる胃腸炎(感染性胃腸炎)では、激しい下痢・腹痛・発熱・嘔吐などが起こります。食事をとっても吐いてしまうことがあり、食欲不振を訴える方もいます。
COPD
COPDによって肺が膨張し、胃を圧迫することで満腹感を得やすかったり、息苦しさを感じるために食事量が減る場合があります。また、食事をする際の強い息切れによって食欲が低下する場合もあります。
食欲不振の対処法
食欲不振の対処として一時的な食欲不振であれば、無理して何でも食べる必要はなく、食べられそうなものを見つけて口にするようにしましょう。脂っこいものは消化に時間がかかり、辛いものは胃腸に負担をかけるので、のどごしの良いものや柔らかいものを選ぶと食べやすいかもしれません。
また、食欲は自律神経と関わりがあるため、規則正しい生活を意識することが大切です。また、ストレスを溜めないようにし、湯船にゆっくり浸かったり好きな音楽を聴いたりしてストレスを解消しましょう。
まとめ:食欲不振の原因や対処法、考えられる病気について
いかがでしたか?今回の内容としては、
・食欲不振は、食べていないにも関わらず食欲が出ない状態である
・食欲不振の原因は、ストレス・病気・自律神経の乱れ・夏バテなどが挙げられる
・食欲不振が起こる病気としては、うつ病・COPD・胃潰瘍などが挙げられる
・食欲不振の際は無理に何でも口にしようとせず、食べられるものから口にする
以上の点が重要なポイントでした。