肥満と呼吸の関係~息切れを感じていませんか?~ medical column
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肥満と呼吸の関係~息切れを感じていませんか?~
肥満は体にさまざまな悪影響を及ぼし、病気のリスクも増します。その影響の一つとして、肥満は呼吸器の低下と関連しており、息切れや息苦しさにもつながります。では、肥満と呼吸には具体的にどのような関係があるのでしょうか?
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より、肥満と呼吸の関係をテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。
そもそも肥満とは?
肥満は体重が重たいだけではなく、体脂肪がたっぷりとのっている状態を言います。つまり、筋肉量が多く、体脂肪少なく、体重が思いたい場合は肥満ではないということですね。健康づくりにおいては、肥満の解消が非常に重要であり、肥満はさまざまな病気を引き起こす原因になります。ただし、ボディビルダーの世界ですが、逆に体脂肪率が10%以下になるのも健康的なリスクがあります。
健康的な体脂肪率は?
体脂肪率は体重に占める体脂肪の割合のことであり、一般に健康的とされる体脂肪率は、男性の場合10~19%、女性の場合20~29%と言われています。そしてそれ以上の場合は、肥満ということになります。男性の場合、20以上25%未満は軽肥満、女性の場合、30%以上~35%未満が軽肥満であり、この数値内ですと、ぽっちゃり体型と言えます。
呼吸について
呼吸は酸素を取り入れて二酸化炭素を排出するためにおこなうものであり、呼吸が浅いと脳へ酸素が行き渡りません。呼吸は基本的に鼻呼吸が良いとされ、吸い込む空気に適当な湿度を与えて、ゴミやウイルスを鼻腔内の毛や粘膜に吸着させることで、気管や肺を守ります。
息切れとは?
息切れとは、自然に呼吸ができずに息を吸ったり吐いたりするのに努力が必要な状態で、不快感があります。息切れ自体は病気ではなく状態であり、息が苦しい・息がつまる・空気が吸いづらい・呼吸が浅いなどとも表現することができます。
呼吸と肥満の関係
肥満になると内臓脂肪によって腹圧が上がって、酸素と二酸化炭素の交換をおこなう横隔膜の動きが悪くなってしまいます。また、首のまわりや舌、喉にも脂肪がつきますので、気道を圧迫して閉塞につながります。高度の肥満によって呼吸機能が低下して、二酸化炭素の排出が不十分になる病気のことを肥満低換気症候群と呼び、多くが睡眠時無呼吸症候群も伴っています。
睡眠時無呼吸症候群について
肥満の方であるほど、気道が脂肪で圧迫されて狭くなるため、睡眠時無呼吸症候群を発症しやすくなります。睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして低酸素状態が発生する病気ですが、いびきも症状の一つです。
体脂肪を落とす食事法について
体脂肪を減らすためには、摂取カロリーを減らすことが大切であり、タンパク質と食物繊維を多く含む食べ物を積極的に摂るようにしましょう。また、1日3食決まった時間に食べて、夜遅い時間の食事は避けることが大切です。ただし、食事だけ意識するのではなく運動も非常に重要です。続いて、体脂肪を落とす運動について見ていきましょう。
体脂肪を落とす運動について
一定のリズムで呼吸をしながらおこなう、ウォーキングやジョギング、サイクリングといった有酸素運動は体脂肪を落とすのに適しています。筋肉を動かす際のエネルギーとして、血糖や脂肪が使われるため、体脂肪の減少効果が期待できます。また、効率的に体脂肪を落とすために、無酸素運動の後に有酸素運動をおこなうのがおすすめです。
無酸素運動で筋肉量が増えれば基礎代謝が上がり痩せやすくなるわけですが、大きな筋肉を鍛えると基礎代謝は上がりやすくなります。大きな筋肉の部位としては、大腿四頭筋・大臀筋・三角筋・大胸筋が挙げられます。
まとめ:肥満と呼吸の関係~息切れを感じていませんか?~
いかがでしたか?今回の内容としては、
・肥満は体重が重たいだけではなく、体脂肪がたっぷりとのっている状態である
・呼吸は酸素を取り入れて二酸化炭素を排出するためにおこなうものである
・肥満になると酸素と二酸化炭素の交換をおこなう横隔膜の動きが悪くなってしまう
・体脂肪を落とすには食事と運動が大切
以上の点が重要なポイントでした。肥満は呼吸を浅くしてしまう原因になりますので、食事や運動で肥満を解消しましょう。