生活習慣病の割合は?日本人の死因にも関係している? medical column
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生活習慣病とは?
生活習慣病は食習慣や運動習慣、喫煙、休養などの生活習慣が病気の発症や進行に関わる病気の総称です。以前は成人病と呼ばれていた生活習慣病は、生活習慣を見直すことで病気の進行を予防できるという観点から、現在の呼び名になりました。
生活習慣病の種類
「三大疾病を保険でカバー…」「七大生活習慣病を…」などと保険のCMなどで耳にされたことがあるかと思いますが、下記のようなものが生活習慣病に含まれます。
・がん(悪性新生物・上皮内新生物)
・心疾患
・脳血管疾患
・糖尿病
・高血圧性疾患
・肝硬変
・慢性腎臓病
上記の中から、がん・心疾患・脳血管疾患が日本人の死因の上位を占めているため、保険業界では三大疾病と呼んでいます。そのほか、プラークによって歯を支える組織が壊れていく歯周病なんかも歯磨きという生活習慣が関わるため、生活習慣病の一つであると言えます。
生活習慣病と死因の関係
がん・心疾患・脳血管疾患が死因の上位を占めているということをお伝えしましたが、実際に令和元年の死亡原因の割合の約30%ががん、約15%が心疾患、脳血管疾患が約8%と、50%近くを占めています。生活習慣病はこのように生命と関わり、QOL(生活の質)を低下させる原因になります。
生活習慣病の割合
厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」によると、生活習慣病の患者数として、がん:178万人、心疾患:173万人、脳血管疾患:112万人、高血圧性疾患:994万人、糖尿病:329万人、腎疾患:39万人、肝疾患:25万人、合計患者数1,850万人という数値から、七大生活習慣病の患者数が日本人口の約15%にものぼることがわかります。
生活習慣病はとても身近な存在でありながら、治療が長期間にわたったり、治療費が高額になりがちである点から、生活習慣には気をかけなければならないと言えるでしょう。現代では誰しもが忙しく、自身の健康については二の次になってしまいがちですが、日々の積み重ねが大事ですので、健康について振り返る時間を適宜設けると良いでしょう。
生活習慣病の予防
年齢を重ねるにしたがって生活習慣病にかかる方は増えてきますが、若いうちから気を付けることでその予防につながります。もちろん、現在生活習慣病をお持ちの方も生活習慣を見直すことでその進行の予防になりますので、食習慣や運動習慣を見直しましょう。
例えば、食習慣は脂質異常症・歯周病・糖尿病・高血圧に関連し、運動習慣は肥満・脂質異常症、喫煙は肺がん・肺気腫、飲酒は肝障害といった病気につながります。
また、脂質異常症が動脈硬化症や虚血性心疾患といった合併症を招くように、複数の病気が絡んでくる場合もありますので、禁煙・定期的な運動・適性体重の維持・1日7~8時間睡眠をとる・飲酒を控えるといった健康的な生活を目指しましょう。
まとめ:生活習慣病の割合は?日本人の死因にも関係している?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・生活習慣病は生活習慣が病気の発症や進行に関わる病気の総称である
・がん(悪性新生物・上皮内新生物)、心疾患、脳血管疾患などが生活習慣病として挙げられる
・七大生活習慣病の患者数は約1850万人で日本人口の約15%にのぼる
・がん、脳血管疾患、心疾患は死亡原因の約50%を占めている
以上の点が重要なポイントでした。今回紹介したように生活習慣病はとても身近な病気であるため、運動習慣や食習慣など、日々の生活に目を向けていただければと思います。