難病・指定難病とは? medical column
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難病・指定難病とは?
「難病ってどのような病気のことを指すのだろう…」
難病と聞いて、治療が難しい病気というイメージをお持ちの方は多いかと思いますが、実際にはどのような病気のことを難病というのでしょうか?また、難病と指定難病にはどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋より、難病と指定難病をテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。
難病とは?
難病とは、原因が不明であったりまたは明らかであっても、治りにくかったり治療方法が確立されていない病気のことを指します。しかし、具体的な線引きが医学的にあるわけではありません。
指定難病とは?
指定難病は、原因が不明で治療方法が確立されていない難病のうち、厚生労働大臣が定めた病気を指定難病といいます。
指定難病医療費助成制度について
指定難病医療費助成制度とは、難病のうち国が定めた基準に該当する疾病に対して医療費の一部を公費で負担する助成制度のことであり、2024年4月段階で指定難病は341疾病となっています。
医療費助成の対象となるのは、重症度分類に照らして症状の程度が以上、または重症度分類に満たさないものの、月ごとの医療費総額が33,330円を超える月が年間3月以上ある場合です。
ちなみに、船橋市民の方の場合では、船橋市保健所保健総務課で申請書の収受・交付等の受付をおこなっています。
※詳細はこちらをご確認ください。
指定難病医療受給者証について
指定難病の助成を受けるには指定難病医療受給者証が必要であり、公費負担で受けるために必要となる証です。
指定難病の制度では、都道府県・指定都市から指定を受けた指定医に限り、特定医療費支給認定の申請に必要な臨床調査個人票(診断書)を作成することができ、支給認定には、その臨床調査個人票(診断書)や支給認定申請書、住民票などの書類を、指定の窓口に提出して申請します。
受付窓口は、都道府県・指定都市により異なりますので、お住まいの自治体で各々お調べいただければと思います。
指定難病
続いて、指定難病341疾病のうち、比較的知られているものを紹介します。
全身性エリテマトーデス
指定難病49の全身性エリテマトーデスは、20代~40代の助成に多い膠原病であり、自分の体を自分の免疫が攻撃してしまうことで、さまざまな炎症を起こします。症状としては、発熱・関節炎・赤い発疹・全身倦怠感・体重減少・水ぶくれなどが挙げられます。この病気の患者数は、申請をしていない方や受診していない方も含めて日本全国に約6~10万人程いるとされています。
パーキンソン病
指定難病6のパーキンソン病は、手足のふるえ・動作が鈍い・歩行障害・姿勢反射障害などがあらわれる病気であり、脳内のドパミン神経細胞の減少が原因とされています。発症年齢に関しては50歳以上、高齢になるほど発病率は増加します。まれに、40歳以下でも起こる場合があり、若年性パーキンソン病といわれています。
全身性強皮症
指定難病51の全身性強皮症は、皮膚や内臓などが硬くなる病気です。全身性強皮症には、典型的な症状を示すびまん皮膚硬化型全身性強皮症と、比較的軽症型の限局皮膚硬化型全身性強皮症に分けられます。また、皮膚のみに症状があらわれるのが、限局性強皮症であり区別が必要です。
まとめ:難病・指定難病とは?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・難病は、治りにくかったり治療方法が確立されていない病気のことを指すが医学的に具体的な線引きはない
・治療方法が確立されていない難病のうち、厚生労働大臣が定めた病気を指定難病という
・難病のうち、国が定めた基準に該当する疾病に対して医療費の一部を公費で負担する助成制度がある
・指定難病には、全身性エリテマトーデスやパーキンソン病などがある
以上の点が重要なポイントでした。難病にも助成されるものがありますので、治療していくうえでこのような助成制度は積極的に活用しましょう。