日本人は糖尿病になりやすい？日本人の糖尿病の特徴 船橋市の内科、つばさ在宅クリニック西船橋

日本における糖尿病の患者数について

日本における糖尿病の患者数はおおよそ1,000万人いるとされており、糖尿病の可能性を否定できない予備軍も合わせると2,000万人にものぼると推計されています。つまり、日本の6人に1人が糖尿病患者とその予備軍であるということが言えます。

日本人は糖尿病になりやすい？

そもそも糖尿病は、インスリンが十分に働かないことで、血液中を流れるブドウ糖が増えてしまうものです。そして、日本人を含めたアジア人は欧米人に比べてインスリン分泌の能力が低いため、日本人は糖尿病になりやすいということが言えます。

糖尿病の原因

糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病があり、そのほとんどが２型糖尿病です。2型糖尿病の発症には、運動不足や過食などの生活習慣や、インスリン抵抗性の原因になる肥満も関わっています。

欧米人と比較した日本人の特徴

インスリン抵抗性とは、インスリンに対する感受性が低下して、インスリンの作用が十分に発揮できない状態のことなのですが、肥満によって内臓脂肪が増えるとインスリン抵抗性を引き起こす物質がたくさん産生されるようになってしまいます。

日本人は世界と比較して肥満の人は少ないものの、インスリンの分泌能力が欧米人と比較して低いため、軽度の肥満であっても糖尿病になってしまう可能性があるのです。

つまり、欧米人は肥満によってインスリン抵抗性が高まってもインスリン分泌能が高く糖尿病になりにくく、日本人はインスリン分泌能が低いため、軽度の肥満によってインスリン抵抗性が増加することでも糖尿病になり得るということです。ちなみに、日本人のインスリン分泌能は欧米人の約半分とされています。

日本人は痩せていても糖尿病になり得る

肥満は糖尿病の原因になるというのは、前項でおわかりいただけたかと思いますが、肥満・軽度肥満でなくても糖尿病になってしまう場合があります。たとえば、筋肉はブドウ糖を蓄えておく大切な場所なのですが、痩せてみえても筋肉が少なければ十分なブドウ糖を蓄えられずに、インスリンの働きが悪くなってしまいます。

日本人は特に食事に気を遣うこと

体質的に日本人は糖尿病になりやすいということが言えますが、欧米化した食生活で食べたいだけ食べ、運動をしなければそのリスクは高まってしまいます。逆にいえば、現在肥満を気にされている方は、生活習慣を改めて食事を気にして運動習慣を身に着けることでその予防になります。

筋肉はブドウ糖を蓄えるためには大切であるということをお伝えしましたが、運動をすると血中のブドウ糖が細胞や筋肉の中に吸収されて、血糖値の低下につながります。さらに、長期的な運動はインスリン抵抗性の改善にも役立ちます。ちなみに、トレーニングをする場合には、タンパク質を摂ることで筋肉を効率的に増やすことができます。

まとめ：日本人は糖尿病になりやすい？日本人の糖尿病の特徴

いかがでしたか？今回の内容としては、
・日本における糖尿病の患者数はおおよそ1,000万人にいる
・日本人を含めたアジア人は欧米人に比べてインスリン分泌の能力が低い ・インスリンの分泌能力が欧米人と比較して低いため、軽度の肥満であっても糖尿病になってしまう可能性がある
・痩せていれば糖尿病にならないというものではない
以上の点が重要なポイントでした。日本人は糖尿病になりやすいというのは、体質的にインスリンの分泌能力が低いためであり、肥満には要注意です。糖尿病予備軍と診断で言われた方は特に自己管理に力を入れましょう。