糖尿病により多尿・口渇・多飲になるのはなぜ? medical column
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糖尿病により多尿・口渇・多飲になるのはなぜ?
糖尿病になると、多尿・口渇・多飲といった症状があらわれることがあります。このような症状はなぜ起こるのでしょうか?今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より、糖尿病の多尿・口渇・多飲をテーマにお届けしていきます。糖尿病をお持ちで、多尿や口渇を感じられる方のご参考になれば幸いです。
多尿・口渇・多飲について
多尿は、1日の尿量が著しく多い場合のことを言います。口渇(こうかつ)は口中や喉が激しくかわいて水分が欲しくなる状態のことを言います。口渇の原因になるのは、体内の水分不足によって起こるものと、実際には水分は足りているものの、口だけが乾燥して起こるものの2種類があります。多飲は、文字通り大量の水を飲むことを言います。
糖尿病で多尿・口渇・多飲になる原因とは?
糖尿病の初期には症状はほとんどあらわれませんが、糖尿病が進行すると多尿・口渇・多飲といった症状がみられるようになります。なぜ、多尿・口渇・多飲といった症状があらわれるかというと、まず、糖尿病によりインスリンが十分に働かなかったり、十分に分泌されなかったりすると、血液中のブドウ糖が多くなります。ブドウ糖が血液の中にたくさんあると、濃度を下げて改善させようとして水を欲する(多飲)ようになり、その結果として多尿になります。また、尿の量を増やすために体の中の水分を使うことになりますが、体の中の水分が多く使われてしまうと脱水傾向になるため喉が渇く(口渇)ようになります。
多尿・口渇・多飲があらわれたら?
多尿・口渇・多飲があらわれた場合には、糖尿病の症状である可能性があるため、糖尿病検診を受けることをおすすめします。糖尿病は重症化する前に早期発見することが重要ですが、自覚症状がなく進行していきます。ですので、もしかすると糖尿病かもしれないと不安を感じれば、一度受診するとよいでしょう。
ただし、多尿の全てが糖尿病によるものではありませんし、口渇や多飲も別の病気が原因となっていることがあります。どちらにせよ、普段の体調と違うなと思えば医師に診てもらい、その習慣があれば、あらゆる病気の早期発見につながるでしょう。
高浸透圧高血糖症候群について
高浸透圧高血糖症候群は、異常な高血糖をきたす急性合併症ですが、極度の脱水により意識障害を引き起こすことがあります。高浸透圧高血糖症候群は高齢者に多く、脱水・ストレス・肺炎や脳梗塞といった糖尿病以外の病気等がきっかけとなり起こります。治療としては、インスリン注射や水分や電解質を補う点滴が主体となって行われます。高浸透圧高血糖症候群の疑いがあれば、速やかに病院に受診する必要があります。
血糖値のコントロールが大切
糖尿病は血糖値のコントロールが非常に大切であり、高血糖の持続が脱水を招いたり、合併症があらわれてしまう原因になります。ですので、自己判断で治療やインスリンを中止しないようにしましょう。また、感染症やストレスを受けたときには血糖コントロールが乱れて脱水が起こりやすいので、こちらも注意しましょう。
まとめ:糖尿病により多尿・口渇・多飲になるのはなぜ?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・糖尿病が進行すると多尿・口渇・多飲といった症状がみられるようになる
・糖尿病により血液中のブドウ糖が多くなり、それによって多尿などがあらわれる
・糖尿病はやはり血糖値のコントロールが大切
以上の点が重要なポイントでした。糖尿病では脱水に注意しなければなりませんが、暑い季節は汗をかいたり、食欲がなくなって体の水分が不足がちになります。特に暑い夏は脱水に気を付ける必要がありますので、十分な水分補給をしましょう。血糖値のコントロールと脱水には気を付ける、この点を覚えていただければと思います。
船橋市になるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)には、糖尿病内科がありますので、糖尿病でお困りの方はご相談ください。
アレルギー科/呼吸器科/循環器内科/糖尿病内科/脳神経内科となっております。
住所:千葉県船橋市西船4-11-8 三星西船ビルB棟