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糖尿病に関連する血液検査について解説
糖尿病に関連する血液検査は複数ありますが、血液検査の概要をそれぞれ知ることで、どのようなことを調べているのかを理解することができるでしょう。今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より、「糖尿病に関連する血液検査」をテーマにお届けしていきます。
血糖値の検査
血糖値の検査では、血糖中にブドウ糖がどれぐらい含まれているかを調べることができます。血糖値は変動しやすいものであり、
・食事の内容
・何時間前に食事をしたか
・直前に体を動かしたか
など、さまざまな要素で血糖値は変わってしまいます。そのため、測定した時の状態により空腹時血糖値や食後血糖値、随時血糖値などと名前が変わります。
通常検診では、空腹時血糖値を測定し、126mg/dl以上で糖尿病の可能性が高くなります。できれば100mg/dl未満を目指しますが、70mg/dl未満になると逆に下がりすぎて低血糖となります。
グリコヘモグロビン検査(HbA1c)
血液中で酸素を運ぶヘモグロビンとブドウ糖が結合したものがHbA1cであり、血糖中のブドウ糖濃度が高いとヘモグロビンにブドウ糖が多く結合するため、HbA1cは高くなります。
HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)検査は、過去1~2カ月間の平均血糖値がわかる検査であり、HbA1cの数値は血糖コントロールの状態がわかります。長期間の血糖コントロール状態がわかるため、糖尿病治療・診断に必要な採血項目になっています。そして、HbA1cは過去2カ月の血糖を反映するため直前の食事に影響されにくいという特徴があります。
HbA1cは、6.0%~6.4%で糖尿病予備軍の可能性が高くなり、6.5%以上で糖尿病の可能性が高まります。
グリコアルブミン(GA)検査
アルブミンは血液中のたんぱく質であり、糖が結合したものをグリコアルブミンといいます。糖化したアルブミンがどれぐらいあるかを調べることで、糖尿病の治療状況を判定することができます。グリコアルブミンは採血時から2週間程の平均血糖値を反映し、比較的短期の血糖コントロールの指標になります。
インスリン(IRI)検査
インスリン(IRI)は、膵臓から分泌されて血糖値を調節する働きをします。インスリン検査では、インスリンがどれだけ分泌されているのかを血液から調べることができ、糖尿病や低血糖の診断や病態の解明などに用いられます。そして、インスリン抵抗性も確認することが可能です。
C-ペプチド検査要
C-ペプチドは、膵臓でインスリンが作られる過程に生じる物質であり、インスリンの分泌機能を調べることができます。インスリン療法をしている場合などで、血中インスリン濃度の検査が役立たない際に用いられます。
インスリン療法を行っている場合ですと、自身の体でつくられたインスリンと注射したインスリンも含めて測定されますが、C-ペプチド検査であれば自身の体でつくられたインスリンのみを推定することが可能です。
75gOGTT検査(ブドウ糖負荷試験)
75gOGTT検査では75gのブドウ糖が溶けた液体を飲み、その後血中インスリン濃度や血糖値を調べます。血糖値に異常があれば糖尿病型と診断されますが、同時にインスリン抵抗性やインスリン分泌能の評価も行います。
まとめ:糖尿病に関連する血液検査について解説
いかがでしたか?今回の内容として、
・血糖値の検査では血糖中にブドウ糖がどれぐらい含まれているかを調べられる
・HbA1cでは血糖コントロールの状態がわかる
・グリコアルブミン(GA)検査では糖尿病の治療状況を判定できる
・インスリン(IRI)検査ではインスリンがどれだけ分泌されているのかを調べられる
以上の点が重要なポイントでした。糖尿病に関連する血液検査にはさまざまな種類がありますが、それぞれで違う役割を持っていますので、今回の内容を参考にしていただければと思います。
船橋市になるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)には、糖尿病内科がありますので糖尿病の疑いのある方などはご相談いただければと思います。
アレルギー科/呼吸器科/循環器内科/糖尿病内科/脳神経内科となっております。
住所:千葉県船橋市西船4-11-8 三星西船ビルB棟